
アスカ王国ふれあいの旅

アスカ王国ふれあいの旅委員会では、
人々が健やかに生活できる地域社会づくりと福祉国家の発展に寄与することを目的に、
障害のあるなしに係わらず、次代を担う青少年に対して共通の体験による交流活動をおこなっています。
活動開始から通算では全国で50以上の市町村で開催、参加人数14,000名を数えます。
アスカ王国とは「障がいのある人たちの完全自立と平等を目指した仮想王国」であり、特定の宗教や政治との関わりは一切ありません。
○アスカ王国のはじまり
この活動は1976年の国連総会が採択した「国連障害者年'81」の記念事業として、日本福祉協力会(アスカ王国の前身)によって企画された、次代を担う青少年のボランティア体験活動です。その目的は、国際年のテーマでもある、障害者の”完全参加と平等”を実現する社会づくりにありました。
障害のある人たちが社会生活を営むためには様々な壁がありました。「物理的な壁」や「制度上の壁」は、政治や行政でも取り除くことができますが、社会側に根付いている偏見や差別などの「心の壁」を取り除くためには長い年月と資金が必要でした。そこで、明日の社会を担う青少年の参加と協力を得て、その実現に向けて行動を起こすことになりました。そして、翌年の夏休みに、全国社会福祉協議会や日本ユニセフ協会及びスコーレ家庭教育振興協会などの協力で、第1回ボランティア体験「母と子のふれあいの旅《九州への船旅》」が実施されました。
この活動の母体となるアスカ王国の初代女王陛下は、日本ユニセフ協会の設立に尽力された故橋本正先生(橋本龍太郎元首相・橋本大二郎前高知県知事のお母様)でしたが、今日では橋本久美子夫人が二代目の女王陛下に就任されて、初代女王の意志を引き継いで子どもや若者たちの先頭に立ち活躍しています。
○アスカ王国とは
アスカ王国とは、世界地図にはのっていない、わずか300名前後の仮想王国です。しかし、「アスカ銀行」もあれば「アスカ王国大学」も存在します。この小さな王国を34年間にわたって支えてきたのがアスカのボランティアたちです。車いす一人旅を楽しむ生年も居れば、知能の発達が遅れている人も居ます。子どもに誘われ、初めて参加したというお母さんもいれば、80才を越える高齢者もいます。母親に参加費を援助してもらうために「勉強を頑張った!」という中学生もいれば、参加費を捻出するために明け方までアルバイトをしていた大学生もいました。しかし、アスカに入国するとボランティアの姿が見られないことに気付きます。それは、参加者全員が兄弟姉妹のように家庭的な ” 絆 ” でで結ばれているからに他なりません。
アスカに参加した子どもたちは ”ふれあい” という自然な行いを通じて、その高邁な理念を実践しているのです。
○アスカ王国のルーツ
インドのオリッサ州に『ASKA(アスカ)』と云う地名があります。ここは日本語のルーツが有在しているところで、太古の時代には日本と深い繋がりがあった場所だと言われています。
このアスカの国は世界各国に50数カ所の地名を残しています。奈良の飛鳥(アスカ)やALASKA(アラスカ)。そして巨大地上絵で知られるペルーのNASUKA(ナスカ)などは良く知られています。
もしかしたら、約一万二千年前に地球上に高度な文明を築いた人類を ”アスカ人” と読んでいたのかもしれません。
その古代大国『アスカ』がなぜ滅びたのでしょうか?・・・一説によると、高度な文明の発達に伴い人々の愛と友情が薄れ、仲間同志の争いが何年間も続いたためだと言われています。
私たち地球人が、このアスカ人の子孫だとしたら、私たちは今、同じ道を歩んでいるのかも知れません。先祖のアスカ人が願っていた理想の楽園とは、それこそ争いのない愛と友情に満ちた平和な楽園を築くことだったのでしょう。
